写真・図版
開成中学高校で国語を教える塚本綾子教諭=2025年1月16日、東京都荒川区、山下知子撮影

 「男子は理系、女子は文系という考えはどのようにして生まれたのだろうか」「埼玉県立高校の共学化のニュースについてどう思うか」――。ジェンダーを真正面から扱った問題が昨年12月、私立開成中学(東京)3年の2学期期末国語のテストに出ました。その狙いとは? そもそも国語という教科とは? 出題した塚本綾子教諭(47)に聞きました。

社会の「見る目」を変える

 ――近年、男子校ではジェンダー課題に積極的に取り組んでいます。今回の出題はどういった考えからでしょうか。

 学校、部活、スマホ……。中学3年の生徒たちが見ている世界は広くなく、ジェンダーに関心があるわけでもありません。彼らの日常、関心では目を向けることのない事柄やテーマを示す、社会を「見る目」をちょっと変えてもらう。狙いとしては、まずそこです。

 生徒たちは、7、8年後には…

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